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20120324 Salyu Tour 2012 Photogenic 大変良すぎて震えた!ネタバレ有り。

<セットリスト>
1. camera
2. LIFE
3. Tower
4. magic
5. 悲しみを越えていく色
6. ブレイクスルー
7. パラレルナイト
8. My Memory
9. 月の裏側
10. 体温
11. 青空
12. 新しいYES
13. 夜の海 遠い出会いに
14. コルテオ〜行列〜
15. 旅人
16. VALON-1
17. Lighthouse
En1 .HALFWAY
En2 .to U
En3 .風に乗る船

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ひとことで言うと「圧巻」。
予想の斜め上を行くぶっ飛びぶりで、いい意味で「狂気」という言葉が浮かんだ。狂っているようで、トリップしているようで。よくも悪くも凡庸な小林武史ソングをぶっ飛びポップチューンに次々作り替えていく。いつか「森ガール」なんてことをやっていた頃とは180度近く転換してしまった。。舞台の上を金髪+黄赤のドレスで動きまわるSalyuは”エリカ様”のよう。私はSalyuの、こんな、既成概念を打ち破って、オーディエンスの予想と理想をことごとく無視して、勝手気ままに飛んでいくスタイルが好き。ライブが終わった後の賛否両論を思うと胸が熱い。1年半前にLily chou-chouのライブを見た時と同じようなワクワクに包まれた。そしてお客さん全員に「ざまあみろ」と思う。お客ごときの想像の範疇に収まるわけない、それがSalyuという音楽家兼芸術家の真骨頂なのだと思う。

その”狂い咲き”を見事に演出してくれたのが、今回のライブで新加入、私的にはSalyuバンド第5期ってことになるかしら、「みなちん」こと皆川真人。レミオロメンが活動休止したな〜と思ったらそのつぎの日にはすぐにSalyuのライブで弾いてた。みなちんは、学生の頃なんどもライブハウスで拝見してきた。べつに○とも×とも思っていなくて、寡黙なアーティスト…みたいに思っていたんだけど、気づいたら烏龍舎にいて、気づいたらレミオロメンのプロデューサーしてて大出世だな!と思っていた。そんなみなちんは、やはりアーティスト!アルバムリリースツアーだから”原曲通り”というのもひとつのポイントであるのだろうけど、あれれあれあれあれ、もう崩す?そこそうする?気持よく裏切られた!
そもそもまず機材が、アルバムを再現する気一切なし!ぱっと聞き、同期トラックを流している曲も最低限だったような…。こなれた感じで新旧の曲を弾きこなし、知らないフレーズを入れたり、少し違うリズムを感じたり、新しい音を入れてきたりする。”楽曲理解”という単語も何度も何度も浮かんだ。みなちんはいったいどれくらいの時間でこれらの曲たちをモノにした?すっごく能力の高い音楽家なのだと思った。

そして”狂い咲きその2”は、言わずーもがなのーー…、白根賢一!賢ちゃん!おかえり!今日もイケメンだね!!最高です!!
舞台の幕が開けてステージ上に賢ちゃんを発見したときの体温上昇たるや!血圧上昇たるや!速攻、相方いずみの肩にくてんてなりましたわい…す…好きです/// 賢ちゃん!あああ
スネア2つ設置!美しい!! 左側後方にはエレドラ1枚パッドを設置して謎めきリズムを刻みだす〜〜 ビューティフル!!
あらきゆうこは私の中ではボクトツとしたロックというか…まさにくるり、なんか合ってるんじゃないかと思うんだけど、手数も少ないしね。でも白根賢一は違うのですよ!1つのスネアから万の音がでますし!2つのスネアから2万の音がでますし!エネルギッシュで、音が締まってる。がっついてくるの。そう、がっついてくるの。さりゅの今回のライブでの立ち居振る舞いのように。正確なビートなのに狂ってる。カッて。カッてなる。そして期待の夜の海…。き、きたーーー イントロ余裕の32ビート!!ぎゃぼおおおおおん(※注 夜の海 遠い出会いに …原曲はドラム打ち込み。ゆっくりとしたBPMながら、イントロは8/8ぽくかつ1拍に4ビート詰めるので、4/4とすれば32ビートになる。あらきゆうこのときはイントロは打ち込み同期で、16小節目終わりからガツン!とドラム演奏が始まる)なお、賢ちゃんの神32ビートは、MerkmalおまけDVDの夜の海の間奏で聴けます。曲の終わりもくそかっこいい!

前半のcameraからMy Memoryまでのロックダンスパートの賢ちゃんは本当にがっついてきてて、ビートに乗って勢いで。後半の座りパートも、ビートに乗って勢いで(笑)一切抑える気ないなコイツ!そこがまた良いーー。力の加減知らずじゃなくて、意図的にやってるんだなってニヤリとなる。賢ちゃんの演奏にも”楽曲理解”という言葉がつきまとう。2007年ロキノン、2008年横浜ライブWhereabouts、今回はじめてのツアー。あんな単発仕事ばかりだったのに、ここまでさりゅを分かってくれてておばちゃん嬉しい!最高です!!今後は他ドラマーの手によって破壊されたと被害妄想に打ち震えている、「鏡」「LIBERTY」などのライブ演奏&音源化を望むのであるよ。
もちろん正ドラマーになってくれるよね?(・ω<)

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ライブはLighthouseのSEとプロジェクターによるMV映像・歌詞の文字投影の演出からはじまる。そして第一のクライマックス、My Memoryaまでは客を立たせてアッパービートで駆け抜ける。My Memoryは2010年のLily chou-chouライブで演奏された未発表曲。結局リリイ名義?さゅ名義?なのかが判然としないんだけど。今回のライブでも映像・歌詞つきでライブのメインディッシュのように手厚く扱われた名曲です。パラレルナイトからのテクノポップビートから繋がっていき、徐々に、徐々にリリイ的な荒ぶるロックになっていく。Salyuが「My Memoryーー!!」とサビを歌いあげる瞬間はまさにエクスタシー。今の歌唱スタイルだからできるようになった音だと思う。
My Memoryから、Lily chou-chouの「グライド」のSEに移って暗転。衣装替えのあと始まる「月の裏側」は今回のアルバムの私のお気に入りソング。これがまた印象的な演出で使われて大変満足なのです。大きな満月の投影の下、こなれた口ぶりでトゥルリラと。曲の少しけだるい感じが、CDの何杯も増幅されて伝わってきた。

座りのままアンコール2曲目のto Uまでを終え、最後にまたスタンダップ指示のもとエンディングの定番曲「風に乗る船」へ。この曲は失恋・別れの曲。武史がさりゅに「つらい別れを経験しないと歌えない曲」と言い渡した曲。この曲が開放的なコード進行で、明るく進んでいく。お客さんは笑顔で手を振る。なんてアイロニー!!最高!!しみったれた別れの歌詞が、明るい編曲に巻き込まれて、まさに風船みたいにぷわわと青空に飛んでいくイメージ。え?このライブ、そんな平和な雰囲気だったっけ?!なんて。

毒気はない。リリイのような毒気はないんだけど、ところどころ狂ってて、ところどころは優等生な歌で、ところどころアイロニーに満ちている。演出の制作も申し分ない。Merkmalツアーほど文字の演出もくどくなくて、良かった。
Salyuの歌声やステージング、ライブパフォーマンスの”不用意なブレの無さ”は、salyuxsalyuを経験したことでものすごく高まったと思う。ワンマン1本歌いきれなかった2000年代が嘘のよう。川口公演では、序盤の立ち上がりちょっと気になったけど、新潟との連投だったし仕方ないよね。ていうか粗探ししにライブ来ているわけじゃないから何ら問題ない!総じて大満足。

My Memoryのあまりの興奮に千葉公演のチケットとってしまいました。千葉と東京国際フォーラムと、2回、めっちゃ楽しみです。楽しんできます。