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帰国した日記 #1 女性的役割を求められる

こんにちは。う つ ん です。ブログ書く癖、定着しません。

4月から日本に戻って働き始めました。

日本に戻って思っていることを淡々と書こうと思います。

 

#1 女性的役割を求められる

不快感を抱いたわけではないということを大前提として置いておきますが、先日面白いことがありました。職場の新年度の集まりでちょっとした立食パーティーがあったんです。そこに役員も来ていました。

場の人数は30〜50人くらいだったかなあ。

 

まずはっと気がついたのは、女性が自分しか居なかった。部署的には5,6人居てもいい場面だったんだけど不参加だったんですね。お酒も出るパーティーだったし、18時を過ぎてたので、定時帰宅マストの人はやりくりしないと出られないわけで、おそらく大半が、子どもの世話をするなどの理由で帰ってしまっていたためと思う。

逆に、男性はしっかり出席していて、これはこの手のイベントがあるときには「帰れない」という事情が通りやすいからだと思う。

 

そしてさらにはっとしたのは、自分が役員に呼ばれて対応をしていたとき。酒つがれて飲まされるのかと思いきや、水割り作ってこいという。フム。まあ別に水割りを作るのはかまわないので作る。渡す。

また呼ばれる。おかわりが飲みたいという。作る。渡す。

 

何度かやって、あれ?これ自分が女性だからなのかな〜と思い始める。日本の洗礼だなと思い始める。女性としての役割意識。

別に人のために水割り作ってあげるくらいなんてことはないのでやるし、それを不愉快とか思わないんだけど、役割意識として「水割り作る係は女性」っていうのは当然引っかかる。だけどそんなん指摘して自分が得すること無いじゃないですか。だから言わない。

 

言わないけど、水割り作る係なんて男でも女でもどっちでもいいんだよね、本来。

なんでその時となりにいた人に頼まずに私を呼んだのかな?って本人に聞いてみないとわからない永遠の謎。

 

※私の発想が性差区別をしてるだけで役員が女にやらそうと思った証拠はない、という指摘は認める。

※ドイツにいたときは、女性だからという理由が匂う状況でお茶くみや片付けなどを頼まれると断る女性がいた。自分の職務範囲にカバーされてないから、とか言って。役員に頼まれたらやってたかもしれないけど(←これはゴマすりや雇用の維持・安定の意味が出てくる)。

※出席者のキャラクターによって、この手の場面で「水割り作りたがりマン」が出現するケースも多いような気がする。というか過去に同様のパーティーに出たときは大抵部長クラスくらいの中間管理職がべったりして役員にゴマすってた気がする。

池上彰「世界を変えた10冊の本」

こんにちは。う つ ん です。私の住んでいるドイツの某地方、今週末雪の予報だったのですがまだ何も降りません。欧州各所で雪害や低温が話題になっているんですが、私の街には◯造でも来ているんですかね…まあ寒いは寒いです。来週は最高気温-4℃とかでやばい!

さて、年が明けてから順調に読書をしております。え?前回の本は読書にカウントしないって?いーよーべつにカウントしなくていーよー。べー

 

教養クライシスを感じたときに

私の中の池上さん

私は池上彰氏のこと結構好きです。テレ東で選挙解説をやるようになってから、インターネット村のギーク達の間でも愛されていますよね。私は彼の、なんやかんや”俺の意図”が有りげな物言いが好きです。元NHKですから、報道の中立性についてはプロ中のプロと思いますが、池上さんのコメントに100%万歳!て従っていくとなんだか偏向してきている気持ちになるところが…好きです。

たびたび佐藤優さんと共著を出しているところもポイント高い。佐藤優さんは元・外交官でロシアというか東欧の専門家で、いまは文筆業メインと思いますが、キリスト教を信仰されているとされていて神学修士をお持ちで、キリスト教に関する解説書もたくさん書かれている一方でここのところ創価学会とも距離が近く、私はこのことを、彼は日本人がどうも避けがちな"宗教"ネタをつぶさに日本語で日本人に対して解説することをライフワークとしているのかしらん、などと勝手に思っています。池上さんもたびたび宗教と選挙の関係を解説し、選挙のたびに宗教系とされる政党に激しく切り込んでうわーてなりますが、二人の共通点って宗教をタブー視しないで前面から扱って誤解や偏見、差別のない社会を目指しているのかなあという気は致します。

宗教をフラットな目で見つめるためには世界史の理解が不可欠で、特に宗教が悲しい戦争やテロの火種となっているいまを冷静に見るためにはイスラエル成立後の現代史の理解も大切。

世界史の授業1年間受けて、年間コマ数の時間切れで現代史が全部無かったことにされた理系ちゃんの私(=日本史を履修していない)は、世界史、近現代史、宗教、というのは正に弁慶の泣き所のようなもので、ヨロパに暮らすとそのあたり現地人は普通にわかっている前提で話してきたりするし、「バカだと思われたくない…!」という動機でいろいろ捗ってしまう見栄っ張りのう つ んさんとしては世界史の勉強待ったなし…!となりますね。

記録によれば15年11月末あたり(欧州に引っ越した直後)にこの本を購入した私…単純!!(だがそれが悪くない)しばらく前に読んだのでディテールは忘れましたが、以下の本もおすすめしておきます、、、

 

大世界史 現代を生きぬく最強の教科書 (文春新書)
文藝春秋 (2015-11-06)
売り上げランキング: 6,562
欧州ビジネスパーソンが求められている教養?!

欧州でリーマンとしてうごうご生活していると、とくにエグゼクティブとの飲みなどでは教養の高い話題が不可欠となります。「日本発のbuzzネタでPPAPというのがあってね〜」とかそういうのは要りません。

昨年2016年は、欧州テロ、Brexit、トランプの当選などなど、中々にハイソサエティな話題が目白押しでした。最低限の知識を持った上で自分の意見も持っていないとなかなかしんどい。教養がないと大変です。尻が浮きます。忍法「教養が要りそう場面で突然理系ぶる」の術は理系ギークならば誰もが使えると言われていますが、私の場合そうはいいながら「バカと思われたくない…!」という見栄も同時に発動するわけですからもう大変。簡単そうな入門書に手を出してドーピングです。

ということで、今年は読書しちゃうもんね〜〜堂々とドーピングしちゃうもんね〜〜〜と思ってポチったのが池上さんの以下の書籍です。

 

世界を変えた10冊の本
世界を変えた10冊の本
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文藝春秋 (2014-03-14)
売り上げランキング: 660

この本は本当に私のような手っ取り早いドーピングを志向するものにピッタリでありまして、世界に大きな影響を与えたことが想像に難くない以下の10冊の要旨を述べた上で平易に解説してくれるという優しさの本です。

  1. アンネの日記アンネ・フランク
  2. 聖書
  3. コーラン
  4. プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神マックス・ウェーバー
  5. 資本論カール・マルクス
  6. イスラーム原理主義の「道しるべ」(サイイド・クトゥプ)
  7. 沈黙の春レイチェル・カーソン
  8. 種の起源チャールズ・ダーウィン
  9. 雇用、利子および貨幣の一般理論(ジョン・M・ケインズ
  10. 資本主義と自由(ミルトン・フリードマン

ざっと眺めてみると、中身までは説明できなくてもタイトルや著者は見たことがあるものがほとんどですよね。ていうか私は、まともに理解しているのはアンネの日記ダーウィン種の起源くらいのもので、聖書も新約と旧約の違いくらいしかわからないし、コーランに至ってはこれだけテロであれこれ大騒ぎなのに何も分かってないことに読んでみて初めて気づくわけです。

このラインナップは単純に池上さんがある雑誌に10回に渡って連載した企画だからということで10点なのですが、そのチョイスが絶妙で、現代史を"宗教と戦争と経済"という側面から眺めようと試みているわけです。

ひとつひとつの書物は(6を除いて)独立してまともなことを言っているけれども、世界史における人類同士のいさかいの多くが宗教の違い、経済の違い(または格差)によって発生している。両論並立できない場面がとても多い。しかし、(かたち上はもう終わった冷戦も含め)その並立できない事情、いさかいの事情を理解するためには、ただ「戦争なんてやめなよ」「人殺しなんて」「核兵器の開発なんて」と思うだけではなく、それぞれの事情や行動の動機、原典に立ち返るべし…と思うのです。

実際、私も原著を読むかどうかは別として…w 原著の解説をもっと深く知りたいと思うものがたくさんありました。特に、マルクス資本論や、ケインズ理論などの経済のさわりの部分は、自身が腐ってもビジネスパーソン笑または金ころがしならば、いまいちど理解をして世界をしっかり世界の単位で見られるようになりたいものだと思います。

また、日本人からしたらどうも不気味で謎の存在であるイスラム教。コーランの中身やイスラム法の運用についてなどは、あくまでこの池上さんの本は入門であまり深く述べられていませんから、別の本でしっかり学んだほうがいいのかも。いや〜イスラム教が、ユダヤ教キリスト教が引いている旧約聖書新約聖書を啓典としてはしないものの同じ源流に持っているなんて知らないよね!ムハンマドがいきなりアッラー(神)から色々言われたからそれを広く伝えただけだと思ってたよ。ユダヤ教キリスト教イスラム教が引いている神は同一の存在なんだって…は〜ぐぅ教養。

イエスが神からいろいろ聞いたのが西暦20〜30年で、ムハンマドが神から色々聞いたのが西暦610年頃ですが、実はイスラム教においてはイエスもムハンマドと同じく預言者とみなされているそうです(ちなみにモーゼも)。間違ってもイエスはイスラム教においては"神の子"ではないんですけどね。アッラーは一人だけですから。イスラム原理主義は異教徒を異分子とみなし、排除して理想のイスラム国家をつくりたいと思っているけれども、実はキリスト教イスラム教もおそらくは存在した同じ人を源流に持っている…面白いはなしです。

 

ということで、本日は教養ドーピングについてお話させていただきました。ふぅ

 

世界を変えた10冊の本
世界を変えた10冊の本
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文藝春秋 (2014-03-14)
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星野源「そして生活はつづく」「働く男」文庫版

こんにちは。う つ ん です。

今年の抱負で転職したいなあというのがあって年末に転職サイトに登録している職務経歴書をガッと更新して、ばばーん「駐在」〜〜〜!!これでエージェント爆釣れやで〜〜〜!と思っていたら、いただけるメールが外国人リクルーターからの英語メールばかりになって脊髄反射的に返信できず、あわあわしております。あと転職サイト上にはCVを載せたけど、Wordファイルとしては更新してない、っていうかWordというソフトを持ってないので、Google Doc or Office Onlineで成形しつつ作り直ししなきゃいかんなあ…と腰が重くなっております。

他方、今年は孤独は寂しいけどやむを得ない場合は楽しむ、というコンセプトでしっかり本を読みたいなあと思ってて、昨年もまぁまぁ読んでたんですが秋ぐちに10ページも読んだら睡魔に必ず襲われて休日を台無しにする本に出会ってしまい急速にペースが落ちてしまった。積んで次行けばいいんだけど、内容的に読んでおきたい本ではあったので今も格闘してます。約480ページの本で現在地点は290ページ…あと2ヶ月は掛かりそう…(ちなみに人から借りてる本ですw)

世界の歴史〈28〉第二次世界大戦から米ソ対立へ (中公文庫)
油井 大三郎 古田 元夫
中央公論新社
売り上げランキング: 269,845

 

 本題 is "私は星野源に降伏すべきなのか?問題"

 昨年10月から始まった大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」は、最終的に私の心の平穏を奪い去り、11月途中くらいからは平日毎日そそくさと帰宅しては追いかけ配信されているドラマの前の回を何度も見直し、「あーくっそ、星野源かよ」とエンドレス舌打ちを鳴らし続ける生活が続きました。

元々、私は「逃げるは恥だが役に立つ」の原作者の大ファンで、これはもうファン歴20年という筋金入りでして、その件もblog書こうと思ったんだけどキモさを消臭しきれなくてまだ寝かしてあるというレベル。そこに、元々サブカル女の敵とささやかれていた星野源がドラマ版主役としてあてがわれたわけで、発表されたその日に妹から「ご愁傷様」というLINEが来ました(マジです)。

公式SNSもめっちゃ盛り上がりましたよね…オフショットな…この画像は死んだ!俺死んだ!て思ったyo...ふぅ 

 

そうはいっても、それはそれ、これはこれで、私はなんのこれしきのことで星野源に陥落して良いのか悪いのか…?自宅をくるくると一人で歩き回って熟考した結果、音楽はとりあえず置いといて、より人柄にダイレクトに触れやすい以下の2点につき検討しようということになったのです。

 

オールナイトニッポンてクズ専用番組じゃなかったんや…っ 」

星野源氏は ―かつて私が中学生くらいのころに福山雅治がエロトークで一世を風靡していた― 25時からの月曜一部を担当されていて、その枠というのは私が長年クズの拠り所として信仰している西川貴教がANN本体を降板したとき最後に担当した枠であり、そして春風亭昇太に奪われた…その月曜一部なのであります。神聖な場所。

ラジオは…面白かった。思った以上に女性の投稿がたくさん読まれ、ANNらしいクズ味で、でもクズじゃない味もあり、いや西川ちゃん時代だってクズでない放送もたくさんあったんだけど、それでもそれ以上に、星野氏がすごく真面目に俳優業をやっていて、茶化せない絶対領域を守りながらラジオをしている感じがあり、そして彼自身への仕事への姿勢は至って謙虚で、努力家で…それは、とにかく(比較して申し訳ないけどそれしか対照がないんじゃ)西川貴教と大きく違わないシュッとした殊勝な芸能人の姿勢にほかならないんだけど、私はどうしてか、クズの末席として、なんだか居心地の悪い気持ちになってしまって、これなんなん?わしの年齢?構成作家の違い?時代?星野源西川貴教の違い?なんなん?と混乱した。

星野源氏のこと、好きにならずに済めばよいと思いながら、彼が凄く気持ちよく清々しくクズで、自分のダメさ加減を下から舐めてくれるようなアカンレベルであり、そしてそのまま堕落するように好きになれてしまえば、それはそれでいいと思ってたのかもしれない。でも違った。彼はまじめな人だな、と。一言に集約すればそういう感想。

 

手慰みに読むようなエッセイをまじめな人が書くっていうこと

普段の自分だったらこのラジオの時点で、「まじめか!」と思ってシャットダウンしてしまうところだったんだけど、私は当時労働観的に結構病んでいて、まあいまも低空飛行ですが、真面目であってその真面目さときれいにベクトルを合わせて努力をしていける人の素性に興味を持った。

私はネット上では自分のクズさを最大限に拡大して、むしろクズでありたいと思っているけど、実生活では真面目というか、生真面目というか、うん生真面目が近い表現かな、その生真面目であることを短所として指摘されがちな空回りちゃんなんですね。そのくせ重い腰を上げて清々しく努力できない。真面目なくせに、なんやかんや言い訳をしてサボろうとする。生真面目が、それをドライブにして努力したら最強なんじゃないかって薄々思ってたんだけど、どうもやれない。でも星野源氏ってもしやそのパターンの人なんじゃないの?と思って、本を読んでみることにした。

私の持論、"しゃべり"と"文章"ではあぶり出される性格が少し違うということ。得意不得意あるし、前者はぶっつけで言葉を綴るが後者は推敲できる。私は喋り下手で文章で書いたほうがより自分の本質に近いものが出せるタイプなので、彼を違う確度から見てみようということで本を手に取った。

まず読んだのは、処女エッセイ本「そして生活はつづく」文庫版。Kindleで買えたから。

 

そして生活はつづく (文春文庫)
星野 源
文藝春秋 (2013-01-04)
売り上げランキング: 8

感想は至ってシンプル。「あーこの人ばかだ!」て。ひどい!w

自身ならフタをして実行に至らないようなくだらない発想、行動が、じゃんじゃん表に出てくる。失礼を承知で、というか、少し前の自分だったら当時の彼のような人を「浅い人」といういい方で馬鹿にするかもしれないけど、いま名実ともにおばさんである私は、あほな発想や行動を実行できてしまうその"行動力"こそ、生真面目ちゃんには無い最強の才能の一つであることを知っている。

星野氏も、特に少年時代は真剣に病んでた時代があり、仕事を始めてからもストレスがひどい時期があったと述べているので"浅い"と言ってしまったらそれこそ失礼千万なのだが、そうはいってもその上でこの本にあるような軽率な行動をしつつ、そしてまっすぐに「やりたいことやるんじゃー」と行動してきたのだとしたら、まぶしいくらい凄い。やはり成功、成果の背後には行動力がつねにあり、才能やら"深さ"(浅さの対極として)なんて二の次だなあと思う。

 

私「バンジー飛んで人生観変えられるなら飛んでみたい」

先の本は、星野氏の人生の重要な岐路であるくも膜下出血による活動休止の前に出版されたものなので、私は彼が病気を経てどんなふうな考え方を新たに持つようになったのかに興味が湧いた。

それで買ったのが次作「働く男」文庫版。単行本は病気の前に出版されたが、文庫化にあたりafter病気の星野さんが加筆をしている。実際この本は、ポパイで連載されていた映画評だったり、音楽や俳優業のセルフライナーノーツ、縁の人のインタビューや又吉直樹先生(←)との対談で構成されていて、星野源好きが読む前提のファンブック的要素の強い本だったのですが、この本のまえがきの破壊力がやばくて読み始めて3ページで決壊した。

 

はじめに

働きたくない。

(中略)

働かないで済むのなら、仕事をせず、ずっと遊んでいたい。行ったことのない国へ行き、会ったことのない人に会って話をしたい。読んだことのない本を読み、漫画を読み、まだ聴いたことのない音楽に触れたい。

映画も観に行きたい。(中略)夜中ふと街に出て、遊んでそうな友人に連絡し、合流したい。どうでもいい話をして、お腹がよじれるほど笑い、そこにたまたまいた可愛い女の子と仲良くなり、こっそり自宅に連れ込み、朝までイチャつきたい。ベッド・インしてからコンドームがないことに気づき、どうするか悩んだ挙句急いでコンビニで買ってきて、半裸で待ってくれていた女の子に笑いながら迎えられたい。

働きたくない。

昔は違った。

働き続けることが自分のアイデンティティだった。

星野源「働く男」文春文庫 p3-4から引用)

 

がーん!これって、ここのまえがきに書いてあるちょっとクズっぽい今の俺って、人類全員が平等に持っている価値観じゃないのか〜!死にかけた結果として手に入れた価値観がこれかよ〜〜!て。

でも一方で思う、自分だって同じようにサボりたい気持ちMaxでやってきつつも、嫌だ嫌だと思い苦しみつつも、働くことしかできなくて、それをアイデンティティと呼びたくはなかったけど働くことだけを、ただそれだけをしていて、よく言えば真っ直ぐで、生真面目で、だけど好きだろうが嫌いだろうが働く一択しかなくて、サボりたい私の気持ちは概念以上のものではない、表に具現化していない私だった。

 

サボりたい、遊びたい、働きたくないとボヤきながら、実は自分は今も忙しく働いている。しかし前とは比べ物にならないほど、心は落ち着き、楽しく、幸福であり、仕事も充実している。 

星野源「働く男」文春文庫 p6から引用)

 

この一段落が、うらやましくて、うらやましくて、落涙までいかなかったけど目のたたえる涙の量がだいぶやばかったことは認めざるをえない。

星野氏は、よくあるクズと同じ働きたくない価値観を共有しつつも、働くことにも幸せを感じているのでそこは真面目に取り組むことができ、結果的にクズと真面目のミックス具合が絶妙であるからして、大成功した著名人の一人となったのである。

よく私は、もうこのクソのような人生の人生観を変えたいからバンジー飛びたい、茨城県の竜神湖にある高さ100m、お値段15kのやばいバンジー飛びたい、と言っているのですが、星野氏がくも膜下出血で活動休止を余儀なくされたことはとても気の毒に感じますが、その上でもやはり、もし死ぬほど怖いこと経験して人生観変えられるならバンジー飛びたい直ぐ飛びたい!!そんな気持ちです。

いや、お前、それ以前に今その手に取ったその本を心の栄養とし、いま速やかに己の心を整え直し、実直に幸福に生きようよ!!って話か。あはは。

 

働く男 (文春文庫)
働く男 (文春文庫)
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星野 源
文藝春秋 (2015-09-02)
売り上げランキング: 19
で、結局あなた堕ちたんですか?この男に

実は時を同じくして逃げ恥の主題歌の「恋」のCDを購入したんです、これだけ流行ったし、記念だなと思って。あと彼の音楽についてもちゃんと聴いた上でやんや言うべきだなと思ったので。で、買って、聴いて、予算いっぱいついてそうだな、と思って…すうっと彼の生霊のようなものが私からいなくなりましたでよ。簡単に言うと、彼の音楽は私の好きな音楽とちょっと違ったから。彼のライブに行かなくても生きていける!と思ったら、憑き物が落ちた。

もともとギター弾き語り男子が好きで、そういう意味では彼の音も多分好きで、このシングルも宅録の「雨音」や、少し絞った編成の「Continues」は好きと思ったけど、表題曲の「恋」の超絶がやがやなのを聴いて、私は星野源の音楽に囚われない!!と確信したら、なんかすーっとね。

音を好きになると音楽家との距離感を見失っていろいろ気持ち悪いことになるのが私の常なのですが、音と距離感を持てた上で本やらラジオやら…と積み上げていくと、そこにいる彼も冷静に見ることが出来た。そうすると、本にはいろいろと人生の教訓があり、くだらない話があり、私には必要のないインフォメーションがあり、本が彼自身を投影したドロッとした秘め事ではなくて、文字の集合であり情報だな、となった。

まあ、ただ私、彼のような色白のしょうゆ顔が好きみたいでね…そういう意味では、巻頭のカラーピンナップが一番毒ですわ。あんまり見ないようにします。